GOOD DESIGN AWARD グッドデザイン賞

地域工務店として史上初受賞

1921年創業以来、小林建設はコツコツと正直に「木の家」をつくり続ける喜びと、住まいづくりの本質を問い続ける難しさと共に歩んできました。そうした歩みが、グッドデザイン賞を地域工務店として史上初受賞という奇跡を生み出しました。今後も現状に満足することなく常に進化し、“地域に必要とされる工務店”を目指し、邁進します。

杉の家

杉の家

木組みが映すのは、強さに裏打ちされた美しさ

“杉の家”は色つやが良く、品質の優れた地元の良質な杉材を構造材として用いた木造戸建住宅で、地元の信頼できる製材業者、木材加工業者をネットワーク化して、製材、乾燥、プレカットを行っています。構造躯体である柱と梁をできるだけシンプルに組み、現しにすることで、自由度が高く開放的な空間を実現しています。ナチュラルな木組みは、自然素材である無垢の木が持つ優しい空間をつくります。

審査員によるコメント
地域の材や職人による生産システムにより、杉を現しにした長寿命の住宅が実現されている。また、木材加工業者とネットワークをつなぐことで、品質を保つという地場産業の利点が生かされている。計画においても杉の良さを素直に伝えられる努力がされており、地域産業を発展させてゆく例を提示している点が評価できる。
コバケンLABO

コバケンLABO

熱・空気・光・住まい環境をデザインする

「コバケンLABO」は、断熱性、遮熱性、気密性に優れた省エネ住宅をベースに、太陽の熱や光、自然風、地冷熱など自然エネルギーの活用や設計の工夫によって気候・風土の魅力を取り込んだエコ住宅。建築家アレグザンダーのパターン・ランゲージを参考に、パッシブデザインの要素をA~Zの26パターンにまとめ、各環境影響評価得点を参考に、顧客自身が体感しながら選択し、自分に合ったパッシブハウスを完成させる、実験・体感・展示住宅です。

審査員によるコメント
パッシブハウスの仕組みをアレグザンダーのパターン・ランゲージに習って、その性能とデザインアイテムに分解し、さらにそれを実験住宅によって体験させ、住居者が自らその性能やデザインを理解しながらエコ住宅の計画に積極的に参画できる仕組みをつくっている。その仕組みとともに、エコ住宅のデザインパターンとして選択されたモチーフも環境との共生が洗練された形で自然にデザインにとりこまれており、評価できる。
ギャラリーhinosumika

ギャラリーhinosumika

Zero Energy Ready Home

2016年パリ協定に基づき、日本は2030年までに2013年比で26%のCO2削減目標を設定。ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)が推奨されているものの、普及率は目標にほど遠く、小部屋割や建具などの遮蔽化により快適性をデザインする自由度が失われがちです。
ギャラリーhinosumikaはZERH(ゼロエネルギー準備住宅)として南面に全開引き戸を設置、壁や建具などの遮蔽を不要とすることで開放的な住まいを実現。さらにパッシブソーラーの太陽熱による加熱換気で十分な換気を行い、良質な空気質を獲得しています。

審査員によるコメント
木造の味を素直に生かした気持ち良さそうな住宅が実現できているところを評価した。テラスの引き戸が庭に向かって全開口できるところも良い。無理をしてゼロエネルギー住宅を達成するのではなく、設備の性能が追いつき次第ゼロエネルギー住宅にするというゼロエネルギー準備住宅にすることで人の住み心地を優先させている点も評価できる。

グッドデザイン賞とは

グッドデザイン賞は、1957 年創設のグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動です。これまで 60 年にわたり、デザインを通じて日本の産業や生活文化を向上させる運動として展開され、今日では国内外の多くの企業や団体などが参加する世界的なデザイン賞で、グッドデザイン賞受賞のシンボルである「G マーク」は、すぐれたデザインを示すシンボルとして広く親しまれています。